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オーディトリウム渋谷での上映終了!!

「公開講座 木村栄文レトロスペクティブ」。
オーディトリウム渋谷での上映は、3月2日をもって終了となりました。
口コミが口コミを呼び、週を重ねるごとに多くの方々にご来場頂きました!!
どうもありがとうございました!!

上映終了後ですが、2月25日(土)と26日(日)に行われた、トークショーの模様をお伝えします。

25日(土)は、特殊翻訳家の柳下毅一郎さんと、ゆふいん文化・記録映画祭コーディネーターの清水浩之さんをお招きしてのトークでした。

 

 

 

 

 

 

(左から 清水浩之さん、柳下毅一郎さん)

柳下さんから「日本で一番ドキュメンタリーに詳しい男」と紹介された清水さん。
栄文さんの作品を初めて観たのは94年に放送された「木村栄文の世界」(NHK・衛星第二)をたまたま録画してたこと、だったそうです。この番組は、NHKが初めて民放制作者が制作した番組を5夜連続で放送したものでした。

柳下さんからは『苦海浄土』に登場する北林谷栄さん扮する瞽女や、『まっくら』に登場する常田富士男さん扮する炭坑夫を例にあげて、「死者や、語られない人たちに代表される、声なき声の代弁者、鎮魂の存在」と指摘がありました。そして、それがまさに木村栄文の作品だと。

清水さんからは「“撮れないものを撮ろうと格闘する”のがドキュメンタリー」との指摘が。そして、「日本のテレビや映画には、まだまだ観られてこなかった人たちがたくさんいる、そのような人たちの作品を見直す機会をこれからも作っていけたら」と話してくださいました。

 

26日(日)は、ノンフィクション作家の吉岡忍さんと、放送作家の石井彰さんによるトークショーが開催されました。

(左から 石井彰さん、吉岡忍さん)

晩年の栄文さんと吉岡さんの対面映像の一部を特別上映しました。
2008年に放送された「吉岡忍と見るRKBテレビ50選」。50本中8本が栄文さんの作品でした。
吉岡さんがこの仕事を引き受けるにあたり約束したこと、それは最後には栄文さんに会わせてほしい、ということ。
番組の最後で、吉岡さんは、栄文さんのご自宅を訪れ、栄文さんに尋ねます。
「あなたが撮っていたもの、それは何ですか?」
パーキンソン病で話すことが困難になっていた栄文さんが、震える手で書いた言葉、それは“コメディ”でした。

その“コメディ”の意味に対して、ひたむきに生きている人間のむき出しの姿、それは傍からから見たらおかしくも見えるかもしれない、けどそれを優しく時に残酷に描いたのが栄文さんだった、と吉岡さんは語ります。
石井さんは、栄文さんの“コメディ”はただ笑えるものではなく、悲しみの果ての人間のおかしみ、それを感じる、と。
さらに、吉岡さんの人にガンガン質問して迫っていく姿勢が、栄文さんにどんどん似てきていると、おっしゃっていました。

 

なお、柳下さん、吉岡さんには、パンフレットにもご寄稿をいただいております!!
12作品解説の他、トークゲストにも来て頂いた、東海テレビプロデューサーの阿武野勝彦さん、『まっくら』など数多くの番組で構成を担当した詩人・作家の森崎和江さんの寄稿、木村栄文の年譜も掲載したパンフレット。
★東風 Online Shop★からもご購入いただけるようになりました!!買いそびれてしまった方は、ぜひこの機会にどうぞ!!